Scrivenerを知りたい方のためのFAQ(ver.2.8対応)

Scrivenerがどんなものなのか、手っ取り早く知りたい方のためのFAQです。

Q:「っていうか、あんただれ?」

実用書のライターをしています。『考えながら書く人のためのScrivener入門 小説・論文・レポート、長文を書きたい人へ』(ビー・エヌ・エヌ新社)を2016年3月に上梓しました。Scrivener単体の解説書としては日本初のものですし、この本ももちろんScrivenerで書きました。

Q:「そもそもScrivenerってなに?」

イギリスのLiterature & Latte社が開発・販売している、長文執筆向けの統合アプリです。

本文の執筆に関しては、カードまたはアウトライン表示で作成した要素のそれぞれに要約と本文を書けること、それらを任意の順番で連結してひと続きの原稿として扱えることが最大の特徴です。構成の変更が簡単になり、全体の見通しがよくなります。

原稿管理のほかに、カードまたはアウトライン表示によるプロットの作成、資料の管理、履歴の管理、正規表現を使った検索置換(MacとiOSで対応)、TXT・HTML・DOCX・PDFなどの形式でのファイル出力などができます。これが「統合アプリ」と呼ばれる理由です。

Q:「まず無料のレビューとか読みたい」

Scrivener本の購入前のためのリンク集とFAQ

アマゾンのカスタマーレビューもどうぞ。

Q:「使ってるところを見たい」

公式のYouTubeチャンネルをどうぞ。英語です。

Q:「日本語に対応してるの?」

日本語の文章の執筆には問題ありません。Unicode対応もしています。

インターフェースは英語ですが、有志の方が日本語化パッチを無償配布されていて、主要部分は日本語で使えます。

Q:「Windows版は?」

Mac版、Windows版、iOS版(iPhoneおよびiPad)があります。Linux版はベータで止まっています。

ただし、開発体制のためか、機能の多さは Mac>Windows>iOS という順になっています。MacとWindowsのどちらでもよい場合は、Mac版をおすすめします。

Q:「パソコンだけじゃなくて、iPhoneやiPadで書きたい」

Mac・Windows・iOSの間で互換性があり、Dropboxを介して同期できます。

ただし、OS間の違いにより、フォントや字下げ幅が変わってしまいます。対処法は『いつでもどこでも書きたい人のためのScrivener for iPad & iPhone入門』をお読みください。

Q:「Android版はないの?」

ありません。

ただし、①Macでプレーンテキスト書き出し→ ②お好みのテキストエディタで続きを執筆→ ③Macで読み込み という操作はできます。②の部分を、Androidでの執筆や、縦書きエディタに置き換えれば、都合に合わせた執筆環境を作れます。

Q:「体験版はある?」

Mac版とWindows版の体験版は公式サイトからダウンロードできます。機能制限はありません。起動している日数だけの合計で30日間使えます。もしも週末の土日だけ執筆するのであれば、15週間使えることになります。ただし、パソコン本体がスリープしていてもカウントされるので、0時をまたぐ前にアプリを終了してください。

iOS版に体験版はありません。

Q:「発想をまとめるには、別のツールを使ってるんだよね」

OPML形式の読み込みに対応しています。多くのアウトラインプロセッサやマインドマップのアプリが、OPMLで書き出しできます。

Q:「縦書きできる?」

できません。日本語特有の組版ルールには対応しません。たとえば、縦書き、ルビ、割注、「○文字、○行」という用紙指定などができません。

ただし、ルビについては、青空文庫式の指定記号を使って執筆し、各種小説投稿サイトやHTMLへ一括変換する方法を『考えながら…』で解説しました。この方法は正規表現を使った検索置換を使うためMac版のみに限られますが、プレーンテキストで書き出したあとにテキストエディタを使って検索置換すればWindowsでも同じことができます。

Q:「電子書籍は作れる?」

EPUBやmobiといった電子書籍のファイル形式で書き出す機能はありますが、EPUB 3対応ではないので、日本語はやめたほうがいいと思います。プレーンテキストで書き出して、でんでんコンバーターなどを使うのがいいでしょう。

Q:「Wordで提出しろって言われてる」

Word形式で直接書き出しできます。また、ヘッダーやフッターにページ番号やタイトルを入れたり、フォントや行間の設定など、簡易的なレイアウトを指定できます。

ただし、Wordのテンプレートを使う必要がある場合は、プレーンテキストで書き出して、Wordで読み込んでレイアウトする必要があります。

Q:「どんな人が使ってるの?」

ジャンルを問わず、数万字以上の文章を恒常的に書く人がおもに使っているようです。

最も多いのは、小説家、エッセイスト、ライターでしょう。ほかに、映画の脚本家、ゲームのシナリオライター、文系・理系・医師薬学系も含めた研究者や大学院生も少なくありません。ビジネスレポートや法務に使う人もいるようです。

具体的なお名前は、ググるか、Yahoo!のリアルタイム検索をどうぞ。

なお、拙著では、SF作家である藤井太洋さんのインタビューを収録しています。

Q:「小説投稿サイトで書いてるんだけど」

趣味で使うには価格が高いかもしれませんが、機能だけで言えばScrivenerはたいへん向いていると思います。投稿サイトは連載形式が主であるうえに、キャラクターやプロットの管理も必要ですので、文書管理がしやすく、iOS版があり、資料も一緒にまとめられる点は強みでしょう。

いま小説投稿サイト向けテンプレートを作っています。完成したら無償配布しますのでもうしばらくお待ちください。

Q:「長く書いていくと重くなるんじゃないの?」

原稿中に画像を入れたり、装飾をつけると、原稿が長くなるにつれて重くなります。ただし、文章だけであれば、ほぼ無限と考えてよいでしょう。

筆者が与謝野訳の源氏物語全文(約70万字)を10回コピーした原稿(プロジェクトファイル)で実験したところ、プロジェクトを開くには若干待たされますが、いったん開いてしまえば快適に執筆できます(『いつでもどこでも書きたい人のためのScrivener入門』刊行記念のトークイベントで実演しました)。

おそらく、ノベルズで10巻の『銀河英雄伝説』どころか、文庫で130巻(栗本薫版)の『グイン・サーガ』だって快適に書けるはずです。実験にはあえて旧型のMacBook AirやiPhone 5sを使いました。

Q:「具体的にどんな機能があるの?」

おすすみください→ Scrivener本の購入前のためのリンク集とFAQ

Q:「Scrivenerイラネ」

読者にとって執筆ツールなど意味がないので、好きなものを使えばいいと思います。

  • 8月12日:初版
  • 8月14日:改訂
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